移動しました

読んだ本のおぼえがきや感想などを書く場所を、このブログから読書メーターに移動してみました。 https://bookmeter.com 気付けばここを結構長く使っていて、違うものを使ってみたくなったためです。 ちなみに、読書メーターのIDもはてなと同じkos_soriです。

孤舟/渡辺淳一

人の気持ちを想像できない人になりたくないなあ。 歳をとるにつれて頭が固くなっていったりもするのだろうし。そういうのはどうしたら避けられるだろう。仕方がないのかな。 自分の娘と同じくらいの歳の女性と、友達じゃなく仲良くなりたいと思う気持ちはよ…

弥勒世/馳星周

生涯を賭けるほどの憎しみを抱かずに生きられることに、感謝するしかない。 愛子がああなった時、あまりにも理不尽で、私にもその一部が少し分かったような気もした。でもそれは本当に少しだけで、経験した人にしか分かるはずがない。 そしてあの最後。こん…

私は女になりたい/窪美澄

既婚者でもないのに、男性と付き合っただけで、息子から嫌いだと言われたり、雇い主に暴行されたり、何でこんな酷い目にあわなければならんのだ。 息子はまあ、色々と複雑な思いがあるかもしれないけど、一緒に暮らしているわけではなく、たまに帰ってくるだ…

ドレスハウス/室井滋

家を買うとしても、こんなに面倒臭いことをするくらいなら、私は建て売りかマンションの方がいいかな。思い入れを持ってこだわった作りにすると、後から不満が出てきた時に、「私が」失敗したという気持ちになりそう。最初からそう作られていたなら仕方がな…

花の降る午後/宮本輝

あとがきを見ると、皆が幸せになる結末にしたと書かれていた。確かに後味の悪い終わり方ではなかったけど、登場人物たちの色々な選択について、本当にそれで良かったのかなと思う。どれかを選ばなければならない場合、選ばなかった方の未来については結果が…

わたしは誰も看たくない/小原周子

何年も前のことを根に持って、大人になっても嫌がらせをする姉やら、娘の将来を諦めさせてまで家業を継がせる親やら、うんざりする家だ。 小夜子がけしかけたのも良くはないけど、穂乃果が愚かだったのでは。起こった出来事は気の毒だけど。恨む気持ちが忘れ…

隣人X/パリュスあや子

宇宙人を難民として受け入れることにした世界、という設定があるのだけど、その設定が前面には出てこない。 その宇宙人は、人間の情報をスキャンすると、姿かたちから知識まで全て再現できるという設定で、不都合が起こらないよう、スキャンさせる情報は平均…

Aではない君と/薬丸岳

心と体、どちらを殺すのが悪いって、そこはどちらもって言うところでしょ。 元はと言えば藤井家の親子関係が悪いのが問題で、優斗も心が死にそうだったわけで。だからと言って青葉家の大事な家族を殺していいわけでもないし、その報復として優斗が死んでいい…

今夜、すべてのバーで/中島らも

アル中怖い。私自身は、お酒の味は嫌いじゃないし普通に飲めるが、酔うと色々なことがシャキシャキできなくなるし、余計なことを言ってしまったりして面倒臭いので、必要でなければ飲まない。酔って何かを忘れたいとかいった気持ちもないので、体を壊してま…

ヘルドッグス/深町秋生

笑いあり涙あり。ただしいい話なわけではなく、もうやめてくれと何度思ったことか。地獄すぎて笑うしかない。室岡だけが心の癒し。 こんな仕事、まともな人間にはやれないだろう。どいつもこいつもいかれているけど、兼高もある意味狂っているのか。 ヘルド…

再雇用警察官/姉小路祐

自分の将来を投げ打って、姪と両親の世話か。他に手がないのであれば腹を括るしかないけど、何らかのモチベーションがないとやれないなあ。想像すると過酷すぎるような気がしてしまうけど、辛いことばかりではないからやれたんだろうか。 再雇用警察官 (徳間…

Winny/壇俊光

裁判に7年半か。こんなに長い間自由を奪われて人生が滅茶苦茶になるのだったら、嘘をついてお金を払って終わりにしてしまいたくなるかもしれない。でも、やってもいないことをやったというのは嫌だしなあ。 Winny 天才プログラマー金子勇との7年半 (NextPubl…

黒い紙/堂場瞬一

同じ職場で近しい人が亡くなったら、その仕事を辞めたくなる?ちょっと想像がつかないけど、もしかするとそれはきっかけであって、元々その仕事があまり好きではなかったのではないかという気もする。 何にせよ、まだ若いのだから他の仕事もやってみたらいい…

アシンメトリー/飛鳥井千沙

お酒を飲んだときに暴れるのも問題だけど、飲んでいない時でも、我を忘れるほど興奮するなんて恐ろしい。理性でどうにかなるものではないと思うので、本人のせいとは言えないかもしれないけど、二人きりになったりするのは怖いな。 アシンメトリー (角川文庫…

もっと言ってはいけない/橘玲

現在のヨーロッパ人の家系図をさかのぼると、その共通祖先が存在するのはたったの600年前だという話や、全ての日本人が天皇の遺伝子を共有しているという話、短期間で進化が加速することもあるという話などが面白かった。 それから、内向的な性格と外交的な…

科学的な適職/鈴木祐

最近仕事が楽しいと思えないので、どうしたら楽しくなるかと思って読んでみた。 一時期、新しいことをやれば楽しいのかと思っていたけど、今新しい仕事が始まってもあまり楽しい気持ちにならないんだよなあ。何だろうな。 転職をする時に情報を集めても、給…

言ってはいけない/橘玲

親の子育てより、子供の友達の方が子供の育ち方に与える影響が大きい理由は、人間が長い間、年齢の近い子供により育てられてきた名残だという話はなるほどなあと思った。 それから、割と色々なものに遺伝の影響が大きいということ。これは確かに言いづらい話…

四十歳、未婚出産/垣谷美雨

子供は女性一人でできるわけではないのに、男性側に全く知らされることなく子供が生まれてくるなんてことがあるなんて。何だか不思議な感じがするけど、可能は可能なのか。 せめて知らせるくらいはと思ったけど、妊娠している女性の目の前で、冗談でも、もし…

みかんとひよどり/近藤史恵

飲食店、特にフランス料理のお店なんて、料理を作るのにものすごい手間がかかるし、ちょっと変わった食材を使おうとするとコストもかかるので、人が来なかったらあっという間に赤字になってしまうんだろうな。口コミでちょっと感じの悪いことでも書かれたら…

人生は天国か、それとも地獄か/田原総一朗、佐藤優

死ぬまでやりたいことがあるって羨ましい。私ときたら、この二人に比べたらまだまだ若いのに、やりたいことがない。 でも、やりたいことがあったら、それができなくなった時にすごく苦しむと思う。だから好きなものから目をそらしているところが、私にはある…

世界2.0/佐藤航陽

FacebookがMetaに社名を変更すると聞いた時、正直、メタバースにそれほど将来性があるのか疑問に思ったけど、自分が生きたい世界をいくらでも作ることができると聞くと、すごく楽しそうな気がしてきた。 でもそんなものができてしまったら、現実を生きるのが…

ある晴れた日に、墓じまい/堀川アサコ

つい最近もお墓の話を読んだけど、今回は特にお墓に興味があって読んだわけではない。 自分が死んだらお墓の世話をする人がいない、という状況で癌になったら、40代前半という若さでもお墓について考えざるを得ないわけか。 私は現時点で継ぐお墓はないはず…

ブルーもしくはブルー/山本文緒

私は特に、選択を間違ったと思うようなことはないな。もう一度別の視点から経験してみたいと思うことはあるけど、別の分岐に行きたいと思うことはない。 自分を他人目線で見るのは、いい勉強になりそう。結構凹むかもしれないけど。今だって自分の恰好悪さを…

眠れるラプンツェル/山本文緒

大分前に一度読んでいるはずだけど、詳細は全く覚えていなかったので楽しめた。徐々に不穏な事実が明らかになっていくこの感じ。 何年も前に読んだときは、13歳と***なんてありえないと思ったような気がするけど(思ったかどうかも定かではないけど)、今読む…

終わった人/内館牧子

私も仕事を辞めたら困るかもしれない。辞めた時のことを考えるのはまだ早いかもしれないけど、休日にやりたいことも特に思いつかないくらいだからなあ。 仕事ってハマればやりがいを感じるのに都合が良いもので、代わりを見つけるのはなかなか難しそうな気が…

大国の掟/佐藤優

読むと面白いとは思うものの、この本を読むための下地がないため、すんなりとは頭に入ってこない部分がある。 どれだけのことが私の頭に残ったことやら。でもまあそれは他の本でも同じか。 大国の掟 「歴史×地理」で解きほぐす (NHK出版新書) 作者:佐藤 …

ヘブンメイカー/恒川光太郎

大分前に読んだ「スタープレイヤー」の続編のようなもの。 皆割と、自分が生きていた世界にあったものを取り寄せたり作ったりしようとするんだなあ。私だったらまず自分の体を改造したい。 肉体年齢を10代の後半くらいに戻す。以降老化しない。 体の不調が一…

リスクは金なり/黒木亮

どういう仕事なのかいまいちイメージが湧かないのだけど、著者はかなり優秀なビジネスマンだったんだろうなあ。そしてすごい勉強家だ。できる人はそれ相当の努力をしているということなんだな。こんなのは真似できないと思った。好きならやれるのかもしれな…

帰らずの海/馳星周

一方的に姿を見たことしかなく、しかも一度危ない目にも合っているのに、ここまでするストーカーって一体何なのか。一人で妄想が膨らんでしまったのかな・・・。 同じ著者の別の小説で、北海道が舞台のものをつい最近読んだ。あちらは方言が沢山出てきて、一…