海馬 脳は疲れない/池谷裕二、糸井重里

海馬を中心に、脳の仕組みや、頭がいいとはどういうことか等について、対談形式で書かれた本。

海馬とは脳の部位のことで、脳に入って来た情報のうちどれを記憶するか選択する役割を担っている。

 

30歳を過ぎてから頭が良くなる

この本を読んで最も印象に残ったことは、人の記憶力は30歳を過ぎてから爆発的に向上するということ。

記憶と言っても、数字の羅列だとか意味のないものを暗記することではなく、既存の知識と関連付ける(関連付けることで覚えやすくなる)能力が向上するということらしい。

記憶力というより学習能力ということかな。

これは私も実感していて、歳をとると新しいことを身に着けるのは大変になると思っていたけど、どうも以前より理解力が上がったような気がしていた。

気のせいではなかったんだな。

これまでそんな話は聞いたことがなかったけれど、周りの人に聞いてみれば、もしかすると同じようなことを感じている人がいるのかもしれない。

 

心配しなくても大丈夫

脳細胞は減る一方だとか、魚を食べないとDHAが不足するんじゃないかとか、気になっていたのだけど、脳細胞は減っても大丈夫なくらい十分にあるし、DHAは全く摂らなくても次の世代で不足する程度なんだとか。

確かに、脳細胞が減ったとかDHAが不足したとかで、生活に支障が出たなんて話は聞いたことがないからねぇ。

 

海馬―脳は疲れない (新潮文庫)

海馬―脳は疲れない (新潮文庫)