先生と私/佐藤優

佐藤さんの両親と、中学生の頃に出合った塾の先生達の話。

時系列的にはこの本の内容よりもう少し後になるが、主に大学生の頃に出合った先生達について書かれた私のマルクスはあまり面白いと思えなかった。でもこの本は国家の罠と同じくらい楽しんで読んだ。(多分私のマルクスは、私にとって分からないことが多すぎたのだと思う。)

 

この親だからこそこのような人が育った

佐藤さんは、ご両親に愛されて育ったのだなあ。そしてご両親も含めて、周りにきちんとした考えを持った大人が沢山いたんだな。私の両親からは、私の将来に役立つ知識を教えてくれたり、アドバイスをしてくれることなんてあまりなかったよ。

もちろん私の両親が何もくれなかったというわけでも、愛情をもって育ててくれなかったというわけでもない。それについて文句を言いたいわけでもない。生まれ育った環境が違うということだと思う。

 

恐るべし受験戦争

私は高校受験でも大学受験でも、午前何時に寝るとか、そんなきつい勉強の仕方はしなかった。(それどころか受験前でも毎日11時には寝ていて、高校の先生に驚かれた。だって健康第一だもの・・・。)この人が勉強しすぎなのか、東大に手が届くような人はこのくらいするものなのか分からないけど、中学生が目の下に隈を作ってまで勉強しないと駄目なんだろうかと思う。いやーもうこの時点でやっぱり生きている世界が違ったんだなと思った。

でも塾で教えるのが上手な先生に面白い授業をしてもらえるのは少し楽しそうだ。私も大学受験の時、塾(予備校?)に行けば面白い授業が聞けたんだろうか。

 

塩狩峠

佐藤さんは受験後高校に入学する前の春休みに北海道旅行に行くのだけど、そこで塩狩峠の舞台になった場所に立ち寄る。

塩狩峠とは、列車事故が起こり、そこに居合わせた主人公が乗客を救うために自分の命を投げ出すという、実話が元になった話らしい。タイトルは聞いたことがあったが、そんな話だったのか。この本の中に本文の引用があって少し心惹かれた。微妙な気分になりそうなので今のところ読む気はないけど。

 

続きがあるなら読みたい

この本の内容は元々雑誌で連載されていたもので、この本にまとめられた内容以降も連載は続いていたらしい。それは別のタイトルで出版予定とこの本の最後に書かれていたけれど、まだ出ていないのかな。「十五の夏」覚えておこう。

 

先生と私

先生と私