「イスラム国」の内部へ/ユルゲン・トーデンヘーファー

ドイツのフリージャーナリストである著者が、ISに入国?するまでと、IS内で取材を行って帰国するまでの10日間の様子を書いている。

 

アメリカや西側諸国が完全に善で、ISが絶対悪とは思わない。戦争を行う者には双方に正義があると思って読んだけれど、少なくともこの本でインタビューに答えたISの人達の、テロや戦争を行う理由には、同情の余地がないと感じた。自分たちと考え方が異なる人達は征服するだの殺すだの言われてもなあ。元々のイスラム教の教義はそういうものではないらしいのに、どうしてそうなってしまったのだろう。私はあなた達と同じようには考えられないけど、あなた達が信じたいものがあるならそれでいいじゃないか、でも他人に迷惑をかけるのはやめてくれ。

 

IS、最近ほぼ消滅したような話を聞いたような気がするけど、この先どうなるのだろう。でも今ISが消滅したとしても、一時的に国だか組織だかを維持できないように壊滅させられただけで、考え方が消えてなくなったわけではないと思うので、また同じような団体ができるんだろうなあ。

 

「イスラム国」の内部へ:悪夢の10日間

「イスラム国」の内部へ:悪夢の10日間