「知の衰退」からいかに脱出するか?/大前研一

日本人は自分の頭でものを考えられない人が多く、このままでは、かつて世界で最も進んでいる国だったポルトガルが今では目立たない国になってしまっているように、日本も落ちていく一方だよ、というお話。

ポルトガル・・・確かに、今どんな国だろうと考えても何も思いつかないくらいだ。日本も同じような道をたどりそうな気する。

とは言え、この本が書かれたのは今から10年くらい前で、大前さんが言う「低IQ」状態はその頃から始まったことなのか、実は以前からそんなものだったのかというと、よく分からないなと思う。

低IQの実例として挙げられていたことは、私も当てはまる。選挙で人を選ぶときに何も考えていないとか(小泉さんが首相をやっていた時、明るくていいなあとだけ思っていた)、金融の知識がないので殆ど日本の銀行にお金を預けっぱなしだとか。

昔の人はもっときちんと考えることができたんだろうか?

 

タイトルにあるように、低IQから脱出するために必要なことは何かというと、大前さんは英語とITと金融の知識が必要だと言っている。

私としては、ITと金融は同意だけど、英語はどうかなあと思う。英語を本当に使いこなす必要のある人は、ごく一握りの人だけだと思うので。たまにしか使わないものを膨大な時間をかけて覚えても仕方がないし、道具の使い方だけ、上っ面だけ知っていても、本当に必要ならあまり役に立たない。それより、自分の考えを相手に伝える教育をもっとしたほうがいいのではと思う。

 

「知の衰退」からいかに脱出するか?

「知の衰退」からいかに脱出するか?