いま生きる階級論/佐藤優
本の概要
マルクスの資本論について、佐藤さんが講義した内容をまとめた本。
同様に書かれた「いま生きる資本論」の続きのようなもの。
この本を読んだ理由
「いま生きる資本論」に、資本論を理解すると仕事が苦しい理由が分かると書いてあって、読みかけたのだけど、よく分からない部分が多くて挫折してしまった。
こちらの本は内容をサッと見て何となく「いま生きる資本論」よりも読みやすそうに見えたので、読んでみた。
思ったこと
なぜ働くのが苦しいか
やっぱりすんなり理解できる内容ではないのだけど、労働力を商品として売る仕事は、労働の内容を選べないから苦しいんだということは分かった。
基本的に、上からやれと言われたことは拒否できないし、できるだけ長時間働かせようとされることにも抗い難い。本来資本家と労働者は対等で、賃金と労働力の等価交換のはずなのに、実際労働者側がその条件ではやりたくないとはなかなか言えない。特に会社員だったら。
働きすぎて死ぬこと
労働者がどんなに頑張っても資本家のように大金持ちになることはないのだから、そう考えれば働きすぎて死ぬなんて馬鹿馬鹿しいことにならずに済むんだと書いてあったのだけど、働きすぎて死んでしまう場合、多分お金が欲しくて働きすぎてしまうのではないと思う。
元々はお金を稼ぐために働いているのに、いつの間にかお金のためではなくなっているから死ぬまでやってしまうのではないかな。お金のためだと割り切っていたら、死ぬほど働くなんてことは多分ない。