民の見えざる手/大前研一

この本が発売されたのは今からちょうど10年くらい前だけど、日本の不景気の実態は何なのか、またそこから脱却するためにどういう手があるか、というお話。

色々書いてあるのだけど、自分も考えを改めないといけないなと思ったのは、「いざという時に備えて」と言ってひたすらに貯蓄をするのは、考えることを放棄しているだけだということ。

「いざという時」とは老後の介護や死んだ時の葬式代だけど、介護が必要になる人は統計的に実はそれほど多くないらしいとか、葬式代が実際にいくらくらい必要なのかとか、具体的なことは何も調べずにただ心配だから貯金をしている。

さすがにまだ葬式代の心配をする年齢ではないのだけど、このまま放っておくと貯金を使い切らないまま死んでしまいそうだなとは思う。

まあ、もっとお金を使いたいわけではないし、備えがあれば気持ちに余裕ができるのでそれはそれでいいと思うし、無理に使い切ってから死ななくてもいいような気もするけど。