セラピスト/最相葉月
著者が受けたカウンセリングの様子と、日本でカウンセリングがどのように広まっていったかや、いくつかの患者の症例などが交互に語られている。
著者のカウンセリングは取材のためという体で始まるけれど、実は・・・。
30代半ばで失明した女性が、歩くのが怖くて杖を前の方に出して歩いていたら、人を転ばせてしまってビンタされたという話がつらい。
失明と同時に結婚相手に離縁され、ほぼ同時期に母親ががんで亡くなり、死んでしまいたくなったけど、父親を残して死ねなかったそうだ。
そんなこんなで心を病んでしまって・・・。
この方の心は回復したけれど、世の中にどうにもならないことは沢山あって・・・どうにもらないんだよなあ。