放蕩記/村山由佳

 村山さんの半自伝だそうで。主人公の夏帆が村山さんということだね。

 

夏帆は母親と気が合わず子供の頃に苦しんだが、大人になった今でもうまく付き合えない。そんな母親の痴呆が始まって・・・というお話。

正直、母親がものすごく酷いとまでは思わなかったのだけど、こうして他人事のように本で読むのと実際に相対した子供の立場とでは、感じ方が違うのだろう。

それよりも家族関係が特殊で驚いた。複雑な家だなあ。

夏帆の行動は私の人生では考えられないようなことがいくつかあって、色々と特殊な経験をしていないと小説なんて書けないものなのかなと思った。

 

この本、読むかやめるか結構迷った。気が滅入るような話だと嫌だなと思ったので。読んでみたらどちらかというと温かい気持ちになる話だった。これが村山さんの力ということかもしれない。

放蕩記

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