「生きる」という権利/安田好弘

弁護士である著者の安田さんが携わったいくつかの事件について書かれた本。

特に大変だった事件を選んで書いてあるからなのか、色々とつらい。こんなに頑張っても、ままならないことばかりなのかと思う。

弁護士という仕事の難しさは、法律の知識がどうとか頭が良くなければとかいったことよりも、最も重要な点は人間を相手にする仕事だということだと思う。こんなに神経をすり減らすような仕事は、誰にでもできることではない。

 

計画的な犯行というものはかなり少なく、色々な悪い条件が重なって事件に至ってしまうことが多い、という言葉が印象に残った。 大抵の人は事件を起こしたことを申し訳なく思っていて、詳細を思い出すのもつらいので、「こういう段取りでやったんだろう」と言われると、間違っていてもそうだと言ってしまうことが多々あるらしい。

「生きる」という権利―麻原彰晃主任弁護人の手記

「生きる」という権利―麻原彰晃主任弁護人の手記