よその子/トリイ・ヘイデン

トリイ・ヘイデンさんと、4人の色々な問題を抱えた子供たちのお話。

この頃のトリイさんは教師?

子供たちの問題は様々で、幼い頃に過酷な経験をした子、脳に障害がある子、原因が全く分からないけれど奇行を繰り返す子など。

 

トリイさんはいつもどうしたらいいか分からないと言っている。

こんなに大変な子供たちを預かっておいて、そんなに無策なのかと思うけど、実際作戦なんて立てようがないんだろうとも思う。

効果があるだろうと思えることをやってみて、それに対する結果が出ることは多くはない。

やったこととは関係なく、何だかわからないけど良くなったということの方が多いかもしれない。

そんな暖簾に腕押し、糠に釘みたいな毎日では心がくじけそうだけど、この方はそういう子供たちに魅せられて、この仕事を生きがいのように感じている。

 

日本語の副題に「見放された子どもたちの物語」と書かれているけど、この本の内容に合っていないと思う。

確かに見放された子もいるけれど、問題のおかげでさぞかし生活は大変だろうと思うのに(問題の内容によっては、どうやって一緒に暮らすのか私には想像がつかないような子もいる)、子を愛している親もいる。生みの親でなくても。

 

この本の冒頭に書かれていた、「生涯、窓のない壁に囲まれた世界の中に見失ってしまった」とは誰のことを指しているのだろう。

冒頭で呼ばれている名前と本文に登場する子供たちの名前は異なっているし、この本の終わりでは全員が一応いい感じでやっている様子までしか書かれていないので、全く分からない。

 

よその子―見放された子どもたちの物語

よその子―見放された子どもたちの物語