資本主義はなぜ自壊したのか/中谷巌

アメリカに端を発する新自由主義グローバル資本主義の考え方は、稼いだ者が勝者という考え方である。この考え方を推し進めると、貧富の差や環境破壊に繋がる。日本は島国であるという特性上、人との信頼関係に重きを置き、平等な社会を築いてきたのだけど、新自由主義グローバル資本主義の考え方が入ってきたことによって、今や他国に比べて格差の大きな国になってしまった。というお話。

 

年功序列って日本のおかしな所だよね、とか、やったもん勝ちで何が悪いというような考え方は、何となく私の中にもある。私も新自由主義の考え方に染まっているということか。まあ、日本全体がそれを良しとして改革を進めてきたので、経済の話に疎い私なんかがそういうもんだと思ってしまうのも無理はないのでしょう。

 

この本の初版が2008年発行で、それからもう10年近く経つのに、今もこの本に書かれている状況と特に変わっていないように思う。私が知らないだけかもしれないけど、もしその通りなら、軌道修正されないまま破滅に向かって突き進んでいるということだ。

この本にベーシックインカムのことが少し書かれているけど、ベーシックインカムなんて言葉は、今でも知らない人の方が多いのではないかな。日本はこの先どうなるのだろう。

 

日本の古い書物に書かれていることに、日本人の考え方が表れているという話、他の方の本でも見たな。気になる。

 

資本主義はなぜ自壊したのか 「日本」再生への提言

資本主義はなぜ自壊したのか 「日本」再生への提言