いつかの夏/大崎善生

今から10年ほど前に起こった、名古屋闇サイト殺人事件について書いた本。事件当時のことは覚えていない。数か月前に、亡くなった女性の母親が、NHKの番組で事件について語っていたのを見て知った。

番組を見てぼろぼろ泣いてしまったので、この本を読むのを躊躇っていたのだけど、あまり泣かずに済んだ。音と映像の力が大きいということなのか、私に想像力がないということなのか。

 

真面目に生きていた人が、こんなしょうもない人達に殺されなければならなかったなんて理不尽だ。こういう人たちに関わらないようにしたいが、こちらがいくら気を付けても向こうから近付いてくるのだから、天災のようなもので防ぎようがない。

つい最近浜松で起こった事件も、インターネットを通じて集まった人たちが女性を拉致して殺してしまったというものだったはず。あれこそ、夜遅い時間に出歩いていたわけではないのにどうしたらいいのかと思う。

他人から金を奪おうなんてどうしようもない思考回路の人達だ。けど、そう考えてしまうのはお金がなくて犯罪に手を染めざるを得ない状況に陥っているということだろうから、そういう状況を作らないようにするのが一番の解決策なのかもしれない。うーん、ベーシックインカム