来世は他人がいい(1)(2)/小西明日翔

大阪のヤクザの孫・吉乃が主人公で、吉乃が東京のヤクザの孫(正確には違うけど)・霧島の家で婚約を前提に暮らすことになるところから話が始まる。

霧島がぶっ飛んでる人でそこが面白いんだけど、まともな人かと思っていた吉乃も実はそうでもない。

1巻の腎臓売る話で、煽られたくらいで臓器売るか?と思ったけど、2巻の翔真のセリフ(以下に引用)で腑に落ちた。この子もやっぱちょっと普通の感覚じゃないんだわ。

自分のルールとかプライドとか捨てなアカンくらいやったら命捨てても構わんと思ってるでしょ

吉乃は、自分なんてどうせどんなに真面目に生きてもろくな死に方をしないんだと言っていて、ヤクザの家に生まれたというだけでそんなことあるか?と思うのだけど、少なくとも本人はそう思っているからそういう生き方なんだろう。

翔真も、自分はろくな人間じゃないから人一人くらい殺しても構わないなんて言っている。昔薬をやっていたくらいでろくな人間じゃないなんて個人的には思わないけど、まあ本人はそう思っているらしい。

(そもそも「昔薬やってたくらい」じゃないのかもしれないけど。)

 

それにしても、腎臓売っても400万にしかならないのかあ。短期間でその金額を稼ぐと考えると他にはなかなか手段がないかもしれないけど、一生背負うのに400万じゃ割に合わない気がする。腎臓が一つ減るだけなら、実生活にはほぼ支障がないかもしれないけど。

 

以前からpixivで見て、続きがあったら読みたいと思っていた。読んで良かった。

春の呪いも読んだけど、私はこっちの方が断然好きだ。

翔真が出てきてより一層楽しい。(ちなみに、吉乃と翔真が出会った頃の話「二人は底辺」も読んだ。)

早く続きが読みたい。

 

二人は底辺 (ZERO-SUMコミックス)

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