嫉妬と自己愛/佐藤優

何だか最近、以前だったら「それって自分勝手じゃないの?」と思うようなことをよく考えていて、最近自己愛が強いのかしらと思ってこの本を読んでみた。

ちょっとその答えが得られるような内容ではなかったけど、小説の内容や佐藤さんの体験を絡めた嫉妬と自己愛の解説が面白かった。

 

何でも話せる友達がいない人は健全な人間関係の構築ができていない人だ、というようなことが書いてあったのだけど、何でも話せる友達を持っている人なんて少数なんじゃないのかな。少数は言いすぎだとしても、いる人といない人でせいぜい半々くらいとか。半々というのも適当だけども。

私は、例えとても気に入った相手でも、何でも話したいとは思わない気がするなあ。何でも話したいと思うかどうかは、性格の問題かもしれない。それから私の場合、傷つきたくないから何でも話したいと思わないのかもしれない。つまりこの本で言っている自己愛による結果かも。

 

この本で紹介されていた、夏目漱石の「それから」がちょっと面白そう。青空文庫にあるだろうから、気が向いたら読んでみよう。

けど話を聞く限り、「こころ」とよく似たような話みたいだなあ。夏目漱石はああいう話が好きなんだろうか。私は夏目漱石の書いたものは「こころ」くらいしかまともに読んだことがないのだけど。