食と健康の一億年史/スティーブン・レ

何を食べればいいのか、何を食べない方がいいのか、確かな答えなんてないとは思うけど、日々食べるものを選ぶときに、食べたい/食べたくない と 食べるべき/食べないべき が頭の中で喧嘩をして、何を食べたらいいのか分からなくなることがよくあるので、何か参考になる本はないかと読んでみた。

お話ではなく説明的な内容の本は、割と途中で嫌になって読むのを止めてしまうか、ちょっと我慢して読むことになるけど、この本はほぼ終始、興味深く楽しんで読んだ。

 

著者は、祖先のようによく歩くことと、伝統食(祖先が食べていたもの)を食べるのが良さそうだと言っている。

歩くのが良い理由は、食事だけで健康を担保するのは難しいから。それは分かる。でも毎日2時間歩いて、座るのは一日3時間にした方が良いと言われても、無理かな・・・。

 

伝統食については、もちろん伝統食にもデメリットはあるけど、体は伝統食に適応しているので、何を食べるか食べないかくよくよ考えるよりも、伝統食を食べておけばほぼほぼ間違いないということらしい。

すると私の場合、日本の伝統食って何だ?ご飯とお味噌汁は伝統食にあたりそうだけど、例えば魚は?何となく伝統食っぽい感じはするけど、日本人は本当に昔から魚を食べてきたのか?そもそもいつ頃から食べていたら伝統食と言えるのか?

 

それからへぇと思ったのは、肉や乳製品を食べることは、体の発育や活力と、寿命とのトレードオフになるので、若いうちは肉や乳製品を控えめにして、65歳以上になってから食べたほうが良いという話。

これは動物性たんぱく質を指しているわけではないのかな。魚は対象外なのか。

 

こういう研究を生業にするのって楽しそうだな。成果が見えづらいと思うので、それはそれでつらい部分もあるだろうし、途中で急に興味がなくなってしまったら、途方に暮れてしまいそうだけど。

 

食と健康の一億年史

食と健康の一億年史