眠れ、悪しき子よ(上下)/丸山健二
会社を辞め、田舎に移り住んだ55歳のオッサン(失礼)の、テンション上がったり下がったりする日々を綴った小説。
会社勤めの退屈な日々から一転、田舎に移り住んだ途端に、自身の出生の秘密が分かったり、親が死んだり兄弟が死んだり殺人者に出会ったりと、波乱万丈な日々が訪れる。
常時ぐだぐだと、自分を持ち上げたりけなしたりする言葉を吐いている。でもまあそういうの、分かるよ・・・という気になって、主人公の「私」に愛着がわいてくる。
イキルは何者なのか、「私」はどうなるのか(この話の終着点は何なのか)見届けたく読み進めたけど、あまり想像から外れない終わり方だった。