がんと闘う・がんから学ぶ・がんと生きる/中島みち

この本は元々3冊に分かれていた本を1冊にまとめたもので、(1)著者の中島みちさん自身が乳癌になった時の話、 (2)末期の癌になり亡くなってゆく女性と、その友人の女性(癌になったがその後再発はしていない)の話、(3)中島さんの旦那さんがある日突然末期の肺がんであることが分かり、亡くなるまでの数か月の話 で構成されている。

 

この本に書かれている出来事が起こったのは今から40年ほども前のことで、今でも同じような状況なのかどうか分からないけど、癌になるということがこんなに大変なことだとは。

命に関わることなのだから大変なのは当たり前だし、症状も人それぞれだろうけど、患者の苦しみ、家族や医師の苦悩は想像以上に大変そうだなという印象を持った。

 

(2)(3)の話では、本人に真実は告げられていない。それで、真実を知っている周りの人がとても苦しむ。本人への告知は、しないことが多いんだろうか。自分が癌になったら本当のことを知りたいと思うけど、元気な時はそう思っても、やはりいざという時には知らない方が良かったりするのだろうか。

がんと闘う・がんから学ぶ・がんと生きる (文春文庫)

がんと闘う・がんから学ぶ・がんと生きる (文春文庫)