メンタルの強化書/佐藤優

新自由主義、勝ち組/負け組、自己責任が蔓延る世の中で、精神を消耗しない働き方、生き方について書いた本。

私は仕事に関してはある意味競争の土俵から降りることを選んだので、今は以前に比べてとても働くのが楽になり、メンタルが削られるなどで困っているわけではないけど、久々に佐藤さんの本を見かけたので読んでみた。

 

困っていないと書いたけど、考えてみれば、不安に感じてはいるのだと思う。朝目覚ましが鳴るよりもずいぶん早く目が覚めてしまうのは多分そのせいだ。今はいいけど、将来まで安泰かどうかは分からないので、今のままでいいのか、何かしなければという思いはある。

 

働き方改革は、私はほぼ影響がないけど、会社に勤めている人の話を聞くと、上は残業するなというだけで仕事量が減らず苦しいとか、持ち帰って仕事をしているとか、休日の夜中にもすぐにメールの返事が来るとか。ですよね。気の毒だけど何ともならない。

そういう状態の人から、私の方が稼いでると言われたけど、生涯年収は私の方が低いでしょうと言っておいた。事実はどうか知らないけど、何にしても、日々の苦しみから解放されたことが何より価値のあることだと感じる。

 

国はどうして急に国民の働き方を心配し始めたのか。佐藤さん曰く、少子高齢化で労働力が減るから、すり減らない程度に細く長く働いてもらいましょうということではないかと。あ、そうか。