弥勒世/馳星周

生涯を賭けるほどの憎しみを抱かずに生きられることに、感謝するしかない。

愛子がああなった時、あまりにも理不尽で、私にもその一部が少し分かったような気もした。でもそれは本当に少しだけで、経験した人にしか分かるはずがない。

そしてあの最後。こんなに酷い結末があってたまるか。まるで悪い夢でも見ているようだ。