幻痛は鏡の中を交錯する希望/長沢樹

誰が誰だか分からなくなる。名前が読めないと特に。 才能があるからといって、やりたくない仕事を無理やりやらされるのは嫌だな。もうちょっと楽にやれる仕事ならいいけど、全然楽じゃないし。 幻痛は鏡の中を交錯する希望 作者:長沢樹 中央公論新社 Amazon

幻肢/島田荘司

周りの人が皆、雅人がどうなったのか知らないと言うのでおかしいなと思っていて、嫌な終わり方をするのかなと思ったけど、そうでもなかった。よかった。 これだけ大きな事故にあって相当な重症なのに、実家に連絡が行かないのもおかしいと思ったけど、これは…

ラオスにいったい何があるというんですか?/村上春樹

旅行記を読んでいると、いいなあ、楽しそうだなあと思う。でも実際に旅行に行く気になるかというと、面倒臭さの方が先に立ってしまってそうはならない。 子供の頃はよく車で国内旅行に連れて行ってもらったけど、気分が悪くなって毎回地獄だった。私にとって…

天空の蜂/東野圭吾

原発について問題意識が足りないと言われましても。例えば放射性廃棄物の処理の問題とか、原発の近くに住んでいる人達の負担とか、原発を止めたらどれだけ困るかなど、全く気にならないわけではない。でも、常に問題として考えているかというとそこまででは…

骨の記憶/楡周平

他人に成りすまして生きるって、恐ろしいけどわくわくしそう。特に将来に不安があって、この先問題が解決する見込みがない時に、そうすることで人生が大きく変わるのだとしたら、手を出してしまうかも。 もう何年も会っていなくて、今となっては自分の人生に…

兵士を追え/杉山隆男

自衛官というだけでも特殊な職業だろうけど、潜水艦乗りは、何か月も海の底で過ごし、その間外部との連絡は取れないとなると、一般的な人とはかなり違った生き方になりそう。帰ってきたら同棲していた彼女がいなくなっていた、なんていうこともあるらしい。…

ブラックボックス/篠田節子

食品が安全かどうかということは気になるけれど、大抵は食べてすぐに体に変化が起こるわけではないので、問題があるかどうか判断するのは難しい。 幸い選択肢は豊富にあるので、加工されたものや原材料に得体の知れないものが書かれている場合は避けるように…

受難/帚木蓬生

溺死した女子高生をiPs細胞と3Dプリンタで作る。 技術的に可能かどうかしか検討されず、倫理的にどうかということは誰も言わないのを不思議に思った。 しかも人を作るのなんて初の試みなのに、作った後のことも考えられておらず、とりあえず作れるかどうかし…

法の雨/下村敦史

成年後見制度という言葉は聞いたことがあったけど、どんな制度かは知らなかった。この話では、認知症になった裁判官の奥さん自身が後見人になるよう申請をしたのだけど、後見人に指定されるのは大抵家族ではなく弁護士で、弁護士の許可がないと家族はお金を…

ブロッケンの悪魔/樋口明雄

一般企業でも、会社に不満を持つ人もいればそうでない人もいて、それは自衛隊でも同じだと。 一番気の毒なのは鷲尾さんの奥さんだと思った。 ブロッケンの悪魔 南アルプス山岳救助隊K-9 作者:樋口明雄 角川春樹事務所 Amazon

死の島/小池真理子

もうすぐ自分が死ぬということが分かったら、こんなふうに自分で死に方を決めて、きちんと準備をして、心置きなく死にたい。なるほど、こういうのを目指せばいいのか。 死の島 (文春文庫 こ 29-10) 作者:小池 真理子 文藝春秋 Amazon

ボダ子/赤松利市

実体験をもとに書いたとのことなので、主人公は著者ということなのだろう。 大変だな、気の毒だなと思う一方で、この人自身も書いているけれど、この人は仕事人間で、家族のことを親身になって考えることはなかったんだなと思う。 けれど、そんなに手間暇を…

友罪/薬丸岳

自分が仲良くなりかけていた人が、昔凶悪な犯罪を犯したと分かったらどうするか。 私は、この話の会社の同僚のように、手のひらを返したような態度にはならないような気がする。これまでと全く同じように接することができるかどうかは分からないし、少し距離…

タイタン/野崎まど

人間の仕事をAIが肩代わりするようになってから100年以上経った頃、世界に12基あるAIのうちの1基が不調になる。原因を探るため、AIを擬人化し、AI自身に不調の原因を尋ねることにした。そのカウンセラーとして選ばれたのが主人公。 パートナーのマッチングも…

引火点/笹本稜平

ビットコインは今のところごく一部の人だけがすごく得をしたり損をしたりしている状況だと思うけど、普及はするのだろうかどうだろうか。私のような者には、普及してみないと良さが分からないかもしれない。あまり積極的に使ってみたいという動機もないし。 …

一億円のさようなら/白石一文

何十億ものお金があっても、使い道がなく、だらだらと浪費するだけでは人生が破綻しそうなのであまり欲しいと思わないけど、それだけのお金がなければ絶対にできないことにバーンと使えるならいいな。そういう機会は、普通に生活している人には殆ど訪れない…

花酔ひ/村山由佳

着物の話か仕事の話かと思って読み始めたら、ああ、こういう話か。本の表紙から考えると、まあそうだよね。 せっかく相性の良い相手を見つけたのに、勿体ない。昔、夫婦がお互いのパートナーを入れ替えるという少女漫画があって、皆が本音を包み隠さずぶっち…

地面師たち/新庄耕

こういう仕事は、うまく行ったら面白いと感じるかもしれない。そのせいでつらい目にあう人達のことを考えないのであれば、だけど。 地面師たち (集英社文芸単行本) 作者:新庄耕 集英社 Amazon

悪の教典/貴志祐介

サイコパス蓮見先生。人の気持ちが分からないというのは、そういう障害だと思うので悪かというと違う気がするし、気の毒だと思うけど、さすがにやりすぎで段々とイライラしてくる。 人の痛みが分からないというのはその通りだとして、お互いに相手を殺しませ…

難民調査官/下村敦史

難民調査官がどういうふうに仕事をしているのかや、難民の定義などが分かって面白かった。 一見正しい/間違っているように見えることも、立場が違えば何が正しいかが異なることもある。そのうえで一番良いと思えるルールを決めてやっていくしかない。 難民調…

魂萌え!/桐野夏生

突然夫を亡くした女性が主人公で、生前の夫が実は何年も浮気をしていたことが分かったり、殆ど音信不通だった息子が遺産を相続してほしいと言ってきたり。 私は子の立場から考えるのだけど、もし父が突然死んだら母はどのくらいショックなのだろう。私にはあ…

私の男/桜庭一樹

何年か前に読んでいたら投げ出していたかもしれない。今はアリだなと思う。父親に対する感情を自分に当てはめて共感することはできないけど。 誰が悪いと言ったら父親が悪いんだろうなあ。最初に手を出した時の年齢がさすがにちょっと・・・。どうしてそうい…

狙撃手のオリンピック/遠藤武文

今ちょうど東京オリンピックに関して、実施を反対する話やらIOCが酷いということが話題になっていて、コロナ下という特殊な状況だから出てきた話かと思っていたけど、私が知らなかっただけでオリンピックは以前からそういうものだったのかな。 公安は単独で…

ダーク/桐野 夏生

シリーズものだと知らずに読んだ。何とこの作品がシリーズの5作目で、しかも完結編らしい。登場人物の人間関係を知っていることで印象が変わると思うので、順番に読みたかったなあ。 登場人皆、性格が激しすぎる。もうちょっと穏やかに生きられないものか。 …

神域/真山仁

自分で自分をコントロールできない状態で生きるよりは、場合によっては死ぬ可能性がある方法でも、私だったら使ってほしいと思う。加齢とともに体のどこかが駄目になるのを、医療で不自然に食い止めたいとはあまり思わないけど、脳だけは、駄目になったまま…

嘘/村山由佳

この方の本は、何と言ったらいいのか、展開が少女漫画っぽいのかなあ、とにかくすごくドキドキする。 途中は、うあー酷い、と思いつつそれはそれで楽しく読んだけど、最後の最後にまた酷い目にあうんじゃないかと思って冷や冷やした。 正木君は何事もなけれ…

病巣/江上剛

数年前に発覚した、東芝の不正会計をモチーフにした小説。 経営陣から無理強いされ、間違いだと分かっていることをやらされる社員達の様子を見ていると悲しくなる。その会社の一員であることを誇りに思っている人ほど、深く絶望する。 私も似たような思いを…

ストーカーとの七〇〇日戦争/内澤旬子

著者の内澤さんは、付き合っていた相手と気が合わないと感じ、別れを突き付けたところ、相手の男性が突然様々な嫌がらせをしてくるようになった。そのために、隠れるように住む場所を変えなければならなかったり、警察や弁護士に相談したり・・・。 ストーカ…

法廷弁論/加茂隆康

なぜかすごく淡々と語られているように感じた。文章の書き方がそういう感じなのか? 弁護士も食いっぱぐれることがあるんだな。 法廷弁論 作者:加茂 隆康 発売日: 2018/04/19 メディア: 単行本

黒い太陽/新堂冬樹

寝たきりの父親のために金を稼ぎたい立花君が、風俗業界で頑張るお話。 誰が一番優秀か、誰をどのポジションに持ってくるのが一番得策か、誰が一番上の人に目をかけられているか、・・・って、これどこの業界でも一緒だな。何だかうんざりしてしまうな。 黒…