狙撃手のオリンピック/遠藤武文

今ちょうど東京オリンピックに関して、実施を反対する話やらIOCが酷いということが話題になっていて、コロナ下という特殊な状況だから出てきた話かと思っていたけど、私が知らなかっただけでオリンピックは以前からそういうものだったのかな。 公安は単独で…

ダーク/桐野 夏生

シリーズものだと知らずに読んだ。何とこの作品がシリーズの5作目で、しかも完結編らしい。登場人物の人間関係を知っていることで印象が変わると思うので、順番に読みたかったなあ。 登場人皆、性格が激しすぎる。もうちょっと穏やかに生きられないものか。 …

神域/真山仁

自分で自分をコントロールできない状態で生きるよりは、場合によっては死ぬ可能性がある方法でも、私だったら使ってほしいと思う。加齢とともに体のどこかが駄目になるのを、医療で不自然に食い止めたいとはあまり思わないけど、脳だけは、駄目になったまま…

嘘/村山由佳

この方の本は、何と言ったらいいのか、展開が少女漫画っぽいのかなあ、とにかくすごくドキドキする。 途中は、うあー酷い、と思いつつそれはそれで楽しく読んだけど、最後の最後にまた酷い目にあうんじゃないかと思って冷や冷やした。 正木君は何事もなけれ…

病巣/江上剛

数年前に発覚した、東芝の不正会計をモチーフにした小説。 経営陣から無理強いされ、間違いだと分かっていることをやらされる社員達の様子を見ていると悲しくなる。その会社の一員であることを誇りに思っている人ほど、深く絶望する。 私も似たような思いを…

ストーカーとの七〇〇日戦争/内澤旬子

著者の内澤さんは、付き合っていた相手と気が合わないと感じ、別れを突き付けたところ、相手の男性が突然様々な嫌がらせをしてくるようになった。そのために、隠れるように住む場所を変えなければならなかったり、警察や弁護士に相談したり・・・。 ストーカ…

法廷弁論/加茂隆康

なぜかすごく淡々と語られているように感じた。文章の書き方がそういう感じなのか? 弁護士も食いっぱぐれることがあるんだな。 法廷弁論 作者:加茂 隆康 発売日: 2018/04/19 メディア: 単行本

黒い太陽/新堂冬樹

寝たきりの父親のために金を稼ぎたい立花君が、風俗業界で頑張るお話。 誰が一番優秀か、誰をどのポジションに持ってくるのが一番得策か、誰が一番上の人に目をかけられているか、・・・って、これどこの業界でも一緒だな。何だかうんざりしてしまうな。 黒…

モンローが死んだ日/小池真理子

夫に先立たれて以来一人暮らしの鏡子は、ある時精神的な不調を覚え、精神科に通うことになるが、高橋医師の治療により体調はあっという間に改善した。その後鏡子と高橋医師は個人的な交流を持つようになるが、ある日突然高橋医師との連絡がつかなくなる。 そ…

網内人/陳浩基

主人公のアイは、インターネット上の不審な書き込みが妹の死に関係しているようだと知り、その方面に詳しい探偵アニエに調査を依頼する。 アニエ、ITに詳しいだけかと思いきや、メンタリスト的な面もあって強すぎる。そしてこれだけ色々やって、いつ寝てたん…

アグルーカの行方/角幡唯介

1845年、フランクリン隊というイギリスの探検隊が、アジアに抜ける航路を求めて北極に向かったが、129人の隊員は散り散りになり、結果的に全員がその地で命を落とした。 著者の角幡さんは、フランクリン隊が通ったとされるルートをたどることを目的として、…

私もパーキンソン病患者です/柳博雄

著者の柳さんは、退職後に大学の非常勤講師として働いていたが、ある日歩けなくなり、パーキンソン病と診断された。 人が思い通りに体を動かすためには、体を動かす方向に作用するドーパミンと、動きを抑制する方向に作用するアセチルコリンという神経伝達物…

その悩み、哲学者がすでに答えを出しています/小林昌平

私自身は今かなり平和で、これと言って悩みがないのだけど、あえて言うならば「やりたいことがない、楽しいことがない」。 まさにこの通りの項目があり、道元の答えが書かれていた。その答えとは、「日々の雑事を集中して丁寧に行うことで、生きる喜びを感じ…

サル化する世界/内田樹

タイトルの「サル」とは何のことかというと、朝三暮四のサルのこと。ある人が、飼っていた猿に朝4つ、夕方4つの餌をあげていたのだけど、餌代を節約しなければならなくなった。そこで猿たちに、今後は餌を朝3つ、夕方4つにすると言ったら猿が怒ったので、朝4…

面従腹背/前川喜平

組織に所属していると、自分の意に沿わないこともやらないといけない。だから前川さんは、面従腹背を座右の銘として公務員をやってきたのだそうな。 それは一般の会社でも同じで、私はそういうのが嫌で会社を辞めてしまった。最初は何も知らなくて、会社が好…

恐怖の地政学/T・マーシャル

タイトルに「恐怖の」と付いているけれど別に恐ろしいことが書かれているわけではない。山とか川とか、人の行き来が困難な場所があると発展しにくいよとかいうお話。 アフリカが、アメリカの3倍もの大きさだということや、船が航行できないような川が沢山あ…

白い衝動/呉勝浩

凶悪な犯罪を犯す人間は、理解不能な悪魔なのか、それとも自分とほんの少し何かが違うだけなのか、と言ったら、私は後者だと思う。 白い衝動 (講談社文庫) 作者:呉 勝浩 発売日: 2019/08/09 メディア: 文庫

奈落/古市憲寿

歌手として活躍していた香織は、ステージから転落し、殆ど体を動かすことも、喋ることもできなくなった。それが多分20代前半のことで、この小説の中では、香織が40代になるまでの出来事が書かれている。 本を読むと大抵自分だったらどうするかと考えるのだけ…

百の夜は跳ねて/古市憲寿

主人公は、大学まではさほど苦労せずに進んだけれど、就職に失敗してビルのガラス清掃の仕事をしている*1。彼は清掃中のビルの窓越しに出合った老婆に乞われて、清掃中にビルを盗撮し、盗撮した写真を老婆に渡すことになる。 誘った老婆も、誘いに応じた主人…

80's/橘玲

著者である橘さんの、20代の頃の出来事。 20代の頃に書いたという文章が紹介されていたのだけど、エッ、これ最近書いたんじゃないのと思った。ご本人も、言っていることが今とほとんど変わらないので驚いたと書かれているけど。 仕事で会社に泊まり込んでい…

平成くん、さようなら/古市憲寿

安楽死が認められた世の中で、一見特に死ぬ理由が見当たらないパートナーから、死にたいと言われたら。 一応、それなりの理由がなければ安楽死が認められないという設定のようなので、大抵は周りの人も納得できるのだろう。けど、本人が心から納得していない…

赤刃/長浦京

人から歓迎されないようなことが大好きだったり得意だったりすると生きづらい。それでも自分は好きなことを貫くんだ、他人なんか知ったこっちゃない、と思えるほどそれが好きなら、少し羨ましい気もする。巻き込まれる他人はたまったもんじゃないけど。 赤刃…

農家はつらいよ/寺坂祐一

著者の寺坂さんは主にメロンの直販をしている農家で、現在の年商は1億円を超えているらしいのだけど、この本を読むと農家は本当に大変だなと思う。周囲の同調圧力が凄まじい。加えて、この方の家族にも問題があり・・・。 寺坂さんが大変な努力家で優秀だか…

東電OL症候群/佐野眞一

今から20年くらい前に起こった、東京電力に勤めていた女性が殺害された事件に関するルポタージュ。 私は、事件当時は子供だったこともあって、この事件のことは記憶にない。割と最近になって、そういう本があるなということから知った。佐野さんの、この本よ…

十一月に死んだ悪魔/愛川晶

記憶が完全に飛んでいるって怖いな。しかもその間に、思い出したくないようなことが起こっているなんて。 不気味な話なので、最後の最後に何が起こっていたのか分かり、助かりそうになった時はほっとしたけど・・・。もっと酷い目にあってもおかしくない流れだ…

マーダーズ/長浦京

躊躇いなく人を傷つける恐ろしい奴なのに、好意を持ってしまうのは何故なんだろう。新しい部署がとても楽しそうなので、その辺りの続編が書かれたら読みたい。 マーダーズ 作者:長浦京 発売日: 2019/01/23 メディア: Kindle版

第五番/久坂部羊

もう何年も前に読んだ「無痛」の続編。 「無痛」の内容は殆ど覚えていないけど、生きたまま心臓を取り出すシーンだけ覚えている。 ものすごく残虐な殺人を犯した人を、本人の意志ではないという理由で、普通の生活を送れるようにしてしまうのは大丈夫なんだ…

認知症鉄道事故裁判/高井隆一

著者である高井さんの父親は認知症になり、在宅介護で暮らしていたのだけど、家族が目を離したほんの短い間に外出してしまい、JRに轢かれて亡くなった。 すると事故から半年後に、突然JR東海から約700万円の請求書が届いた。 高井さんは、家族が迷惑をかけた…

さよなら、ニルヴァーナ/窪美澄

14才の時に子供を殺した神戸の少年Aを題材にした小説。 この小説の中で、少年Aが、一部の人達の間でアイドルのように扱われていることになっているのだけど、実際にそういったことがあると、聞いたことがあるようなないような。そんな感じで、半分くらいは実…

残穢/小野不由美

某漫画の作者さんが、書いている漫画に出てくる言葉の元はこの本だと言っていて、以前から気になっていた。怖い話は後から思い出すと嫌なので、手を出さないでいたのだけど、明るいうちに読んでしまえばいいだろうと思って、読んでみた。 最初の方の怪異はや…