雑学「大江戸庶民事情」/石川英輔

今の世の中は、色々な技術が進歩して便利になった面もあるけれど、進歩が速すぎて、環境の再生速度よりも破壊速度の方が上回ってしまっている。それに、常にもっと上を目指さないといけないというプレッシャーを感じる。でもそういう生き方で人生が豊かになるのかと考えると、私は程々にしたい。常に成長するのが好きな人もいるだろうし、人それぞれだとは思うけど。 

昔のようなもう少しのんびりした暮らしを取り入れてみるものいいのかなあと思う。

雑学「大江戸庶民事情」 (講談社文庫)

雑学「大江戸庶民事情」 (講談社文庫)

 

 

絶歌/元少年A

理性でコントロールできない部分というのは誰にでもあって、少年Aの場合はそれが異常な感情や行動と結びついてしまったということだと思う。大人でもカッとなって、普段よりきつい言い方をしてしまうなんてことはある。14歳の子供が強い感情を制御できるかというと・・・。

もし私が、自分ではコントロールできない異常な衝動を持ってしまったらと想像すると恐ろしい。そうならずに済んだのは私が幸運だっただけかもしれない。事件を起こす前に、誰かが気付いて止められる方法があればよかったのに。

絶歌

絶歌

 

 

なぜヨーロッパで資本主義が生まれたか/関廣野

 色々書いてあったと思うのだけど、多分私にこの本を読むための下地となる知識がないせいで、何が書いてあったかというとうまく言えないし感想が出てこない。

そんな感じなので、ほんの限られた点について思ったことを書いておく。

時々、海外の実力主義を見習うべきだというようなことが話題になるけれど、それで良いのは戦い抜ける人、成功できる人であって、できない人も極端に落ちこぼれずに済んでいたのが日本の社会の仕組みだったのだろう。会社の年功序列とか。なので、自由な代わりに自力で戦わなければならないストレスにさらされるのが良いか、出ようとすると叩かれるかもしれないけれどあまりストレスがないのが良いかというと、一長一短だなと思う。

なぜヨーロッパで資本主義が生まれたか:西洋と日本の歴史を問いなおす

なぜヨーロッパで資本主義が生まれたか:西洋と日本の歴史を問いなおす

  • 作者:関 曠野
  • 出版社/メーカー: NTT出版
  • 発売日: 2016/05/30
  • メディア: 単行本
 

 

行動経済学 経済は「感情」で動いている/友野典男

 常に合理的な選択ができる人間なんていなくて、大方の選択は感覚的だったり直感的だったりするものだ。

実際、この本の中でいくつか問題が書かれていて、確率的にはこの選択肢が最も合理的だと説明されても、その選択肢を選ぶ気になれない。

と言っても、人間は大雑把な選択でうまく生きている面もあるし何でも合理的なら良いということはないのだろうけど。

行動経済学 経済は「感情」で動いている (光文社新書)

行動経済学 経済は「感情」で動いている (光文社新書)

  • 作者:友野 典男
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2006/05/17
  • メディア: 新書
 

 

平成史/片山杜秀・佐藤優

ああ、こういうことあったなあと懐かしい気持ちになった。

佐藤さん、作家になった時に潰れた作家の研究をしたとかさすが。それから、ドラマまで何でも見ていてすごい。

 1人では世界を幸せにすることはできないけど、1人の行動で戦争のきっかけを作ることはできるという話は確かにそうだなと思った。第一次世界大戦もそうだったしねえ。ああでも、そもそも世界の誰もが幸せな状態というのがありえないのか。

平成史

平成史

 

 

天ぷらにソースをかけますか?/野瀬泰申

 日本の食文化は大体何でも西側と東側で特徴が分かれるらしい。ということは聞いたことはあったけれど、実際に色々な食べ物、食べ方について地図にして見ると、本当にほぼ綺麗に東西で分かれていて面白い。

タイトルにもなっている天ぷらにソースをかけるというのは、私は割と最近知ったのだけど、未だに見たことはないし、数ある食文化の違いの中でも特に違和感がある。でもとんかつとか、パン粉をつけて揚げたものにはソースをかけるので、天ぷらにソースが合わないこともないか。

食べ物じゃないけど割と驚いたのは、灯油を入れるポリタンクの色も東西で赤と青に分かれるという話。青かぁ。よく考えたらポリタンクの色なんて何でもいいんだけど。何なのその違い。

天ぷらにソースをかけますか?―ニッポン食文化の境界線 (新潮文庫)

天ぷらにソースをかけますか?―ニッポン食文化の境界線 (新潮文庫)

 

 

なぜ倒産

割と最近倒産した会社の、倒産の理由をまとめた本。

うまく行っている会社がうまく行っている理由はそれぞれなのであまり参考にならないが、潰れる理由は大体法則があるので参考になるのだそうな。

 

会社を経営するってのは大変なことだ。従業員を背負う重圧で眠れなくなりそう。雇われの身は楽でいいな。

それにしても、この本に載っている会社は殆どものを作る会社だったのだけど、ものを作る会社が特に沢山潰れているということなのだろうか。