2022-05-01から1ヶ月間の記事一覧

母さん、ごめん。/松浦晋也

認知症になった母親を介護した男性が書いた本なのだけど、読んでいてつらくなる。 肉親だと甘えがあって、かえって言うことを聞いてくれないこともあるのか。良かれと思って色々やっても、病気のせいとはいえ、攻撃的な態度をとられると・・・つらい。 奥さ…

死にたい老人/木谷恭介

著者は餓死をしようとしたけれど、断念したそうだ。断食をしている間に調子が悪くなってしまうとうまく死ねないので、餓死をするには健康でなければ難しいのだと。 餓死は死ぬまでに時間がかかって、長期間苦しむし、その間に断念せざるを得ない割り込みが入…

清明/今野敏

タイトルの文言が話の中に出てくるのは、私が覚えている範囲ではこれ以外だと初陣くらいじゃなかろうか。他はタイトルと中身があまり関係ないなと思っていた。私が気にしていなかっただけで、よく考えると関連があるのかもしれないけど。 県をまたぐと、竜崎…

棲月/今野敏

竜崎は原理原則に従って生きていると言うけれど、私は度々、何だかこの前と言っていることが合わない気がするなと思うことがある。きちんと検証したわけではないので、私の思い違いかもしれないけど。 棲月: 隠蔽捜査7 作者:敏, 今野 新潮社 Amazon

64/横山秀夫

主人公の心情説明がくどい。殆どの人は、自分の行動の理由をそれほど詳細に認識できないのではないかな。それが文章で読み手に分かりやすく書かれるのは小説の良さだとは思うけど、四六時中そんな調子ではちょっと読みづらいと個人的には思う。 ラストは予想…

取引/真保裕一

主人公に一人称が、心の声では「私」だけど人と喋る時は「私」ではないので、何か裏があるのかと思ったけどそうでもなかった。そんなことってある? たった一人で残される(しかも病んでいる)子供のことを考えたら、人殺しなんて・・・。人を殺しておいて、そ…

終の盟約/楡周平

大変なことになった様子で始まったけど、割とめでたしめでたしな感じで終わるか。と思ったら、最後の最後に恐ろしいことに。 でもこの兄弟の仲の良さが羨ましい。お兄さんが会食のたびに高級店の会計を全額持ってくれることに引け目を感じないのは、自分の生…

去就/今野敏

届いたメールの内容を警察がそのまま鵜吞みにするなんてことがあるかな。読んでいて、メールの内容が正しいという前提で動いていたのですごく不思議に思った。まあこの小説は、事件の内容とか捜査の進め方ではなく、人間関係のゴタゴタを楽しむものなのでい…

自覚/今野敏

皆意外と竜崎の顔色を窺うようなことを考えているんだな。自分より上の人だからそれはそうかもしれないけど、警察はそういうことを特に気にする組織だからなのか。ただでさえ大変な仕事なのに、仕事以外のことでストレスがすごそうだ。 伊丹が竜崎の携帯に電…

囚人分析医/アン・ソールター

アメリカは州によってだったか?民間人でも銃の所持が許可されているけど、こんな風に撃てるものなのかな。でもいざという時に撃てなければ意味がないので、練習もどこかでさせてもらえるのだろうか。 囚人分析医 (ハヤカワ・ミステリ文庫) 作者:アン・ソー…