64/横山秀夫

主人公の心情説明がくどい。殆どの人は、自分の行動の理由をそれほど詳細に認識できないのではないかな。それが文章で読み手に分かりやすく書かれるのは小説の良さだとは思うけど、四六時中そんな調子ではちょっと読みづらいと個人的には思う。

 

ラストは予想外だった。娘の話は最初に出てくるけど、おまけなんだな。

この人の娘の扱いについては、ただ駄目だと言って怒るのではなく、理由を説明してあげたらいいのにと思った。説明できないから、怒ることしかできないのだろうけど。それはただ自分が気に食わないから怒っているだけであって、娘を一人の人間として尊重していないということなのでは。だから家を出て行っちゃうんだよ。