2021-05-01から1ヶ月間の記事一覧

病巣/江上剛

数年前に発覚した、東芝の不正会計をモチーフにした小説。 経営陣から無理強いされ、間違いだと分かっていることをやらされる社員達の様子を見ていると悲しくなる。その会社の一員であることを誇りに思っている人ほど、深く絶望する。 私も似たような思いを…

ストーカーとの七〇〇日戦争/内澤旬子

著者の内澤さんは、付き合っていた相手と気が合わないと感じ、別れを突き付けたところ、相手の男性が突然様々な嫌がらせをしてくるようになった。そのために、隠れるように住む場所を変えなければならなかったり、警察や弁護士に相談したり・・・。 ストーカ…

法廷弁論/加茂隆康

なぜかすごく淡々と語られているように感じた。文章の書き方がそういう感じなのか? 弁護士も食いっぱぐれることがあるんだな。 法廷弁論 作者:加茂 隆康 発売日: 2018/04/19 メディア: 単行本

黒い太陽/新堂冬樹

寝たきりの父親のために金を稼ぎたい立花君が、風俗業界で頑張るお話。 誰が一番優秀か、誰をどのポジションに持ってくるのが一番得策か、誰が一番上の人に目をかけられているか、・・・って、これどこの業界でも一緒だな。何だかうんざりしてしまうな。 黒…

モンローが死んだ日/小池真理子

夫に先立たれて以来一人暮らしの鏡子は、ある時精神的な不調を覚え、精神科に通うことになるが、高橋医師の治療により体調はあっという間に改善した。その後鏡子と高橋医師は個人的な交流を持つようになるが、ある日突然高橋医師との連絡がつかなくなる。 そ…

網内人/陳浩基

主人公のアイは、インターネット上の不審な書き込みが妹の死に関係しているようだと知り、その方面に詳しい探偵アニエに調査を依頼する。 アニエ、ITに詳しいだけかと思いきや、メンタリスト的な面もあって強すぎる。そしてこれだけ色々やって、いつ寝てたん…

アグルーカの行方/角幡唯介

1845年、フランクリン隊というイギリスの探検隊が、アジアに抜ける航路を求めて北極に向かったが、129人の隊員は散り散りになり、結果的に全員がその地で命を落とした。 著者の角幡さんは、フランクリン隊が通ったとされるルートをたどることを目的として、…