FBI心理分析官2/ロバート・K・レスラー

前作は、このブログで探してみると2016年に読んでいた。

 

連続殺人とは、割と最近(百数十年ほど前)出現して以来増加傾向にある個人間暴力のひとつで、その原因には、メディアを通じた人間関係の相互の結びつきと、人の孤立化度合の増大が関連していると言われている、とこの本に書かれている。

この本が書かれたのは30年位前だけれど、この通りだとすると、連続殺人は増え続けているんだろうか。

 

4人の幼女を殺害した宮崎勤については、「けっして自由の身になることを許されるべきではない」と書かれている。その理由は、子供を殺すところまで行ってしまった場合、犯人はそうせずにいられなかったのであり、本人は反省しないし、治療法がないに等しいためだそうだ。

宮崎勤は結局どうなったのだったかと思って調べてみると、2008年に死刑が執行されていた。

 

何人も人を殺して、捕まった後にしらばっくれようとするのは何だか不思議な気がする。何十人も人を殺すような滅茶苦茶な精神の人でも、自分のことを大事にする気持ちがあるものなんだな。

 

犯行が計画的で、隠蔽もするし、それがいけないことだと分かっているけど、犯罪を犯したいという衝動を止められない人は、異常ではないのか。異常と認められて病院に送られたとしても、それがいいかというと、分からないけど。

 

文化的に異なる背景を持った人でも、連続殺人犯の精神的パターンは似通っているのだそうだ。

文化的に異なるとは言っても、その差が大したことがないということなのかもしれない。人が行ける場所であれば、どこに行っても大体似たような生活をしていると思うので。

 

これだけ沢山の異常な殺人を見てきて、著者はどうやって自分の精神を守っているのだろう。