世界の歴史1 人類の起源と古代オリエント
最近、YouTubeで世界史の講義を聴いている。多分どこかの予備校の講義の録音だと思うけど、何があったかだけでなく、「その出来事がなぜ起こったか」や「それが起ったことにどんな意味があるか」を説明してくれるので面白い。
それで世界史を勉強し直したいなあと思い、本を読んでみたのだけど、この本ではちょっと道のりが長すぎる。情報量は多いけれど、全部読んだところでなかなかここから学び取るのは難しい。そして上に書いたような解説のようなことはあまり書かれていない。つまらなくはないけど、他にも読みたい本があるので・・・続きの巻はいつか沢山暇になったら読む・・・かも。
この本を読んで、思ったことを一つだけ。
この本に書かれている時代の人でも100年生きた人がいたらしいのだけど、もしかして意外と豊かな暮らしをしていたのかな?ストレスが少ないとか、現代人より体が頑丈だったとか?
織田信長が生きていた時代は大体50歳くらいで亡くなったという話だった気がするので、もっと昔の人なら寿命は30年くらいかと思っていた。
- 作者: 大貫良夫,渡辺和子,前川和也,屋形禎亮,樺山紘一,山内昌之,礪波護
- 出版社/メーカー: 中央公論社
- 発売日: 1998/11
- メディア: 単行本
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ぐでたまの『資本論』
資本論という本のタイトルは聞いたことがあるけど、読んだこともなければどんな内容かも知らなかった。
この本を読んだ感じでは、働くことに関する価値観について書いたものということかな。
この本は、資本論の本文から抜き出した文章に、分かりやすい意訳をつけたもの、ということのようだ。と言っても元の文章と意訳を突き合わせてみても、本当に元の文章でもこんなことを言っているのかと疑問に思うものも多々ある。(書かれている文章が部分的に切り取られていて前後の文脈が分からないせいなのか、意訳が元の文章からはかなり離れてしまっているからなのかは不明。)
けれどまあ、資本論にどんなことが書かれているのか少し分かったので良し。このシリーズは他にもあるようなので、機会があれば読んでみたい。
ホンモノの資本論に、この本に書かれているようなことが実際に書かれているのなら読んでみたい気もするけれど、きっと読んでも分からないんだろうなあ。
ぐでたまの『資本論』 お金と上手につきあう人生哲学 (朝日文庫)
- 作者: 朝日文庫編集部
- 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
- 発売日: 2017/02/07
- メディア: 文庫
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先生と私/佐藤優
佐藤さんの両親と、中学生の頃に出合った塾の先生達の話。
時系列的にはこの本の内容よりもう少し後になるが、主に大学生の頃に出合った先生達について書かれた私のマルクスはあまり面白いと思えなかった。でもこの本は国家の罠と同じくらい楽しんで読んだ。(多分私のマルクスは、私にとって分からないことが多すぎたのだと思う。)
この親だからこそこのような人が育った
佐藤さんは、ご両親に愛されて育ったのだなあ。そしてご両親も含めて、周りにきちんとした考えを持った大人が沢山いたんだな。私の両親からは、私の将来に役立つ知識を教えてくれたり、アドバイスをしてくれることなんてあまりなかったよ。
もちろん私の両親が何もくれなかったというわけでも、愛情をもって育ててくれなかったというわけでもない。それについて文句を言いたいわけでもない。生まれ育った環境が違うということだと思う。
恐るべし受験戦争
私は高校受験でも大学受験でも、午前何時に寝るとか、そんなきつい勉強の仕方はしなかった。(それどころか受験前でも毎日11時には寝ていて、高校の先生に驚かれた。だって健康第一だもの・・・。)この人が勉強しすぎなのか、東大に手が届くような人はこのくらいするものなのか分からないけど、中学生が目の下に隈を作ってまで勉強しないと駄目なんだろうかと思う。いやーもうこの時点でやっぱり生きている世界が違ったんだなと思った。
でも塾で教えるのが上手な先生に面白い授業をしてもらえるのは少し楽しそうだ。私も大学受験の時、塾(予備校?)に行けば面白い授業が聞けたんだろうか。
塩狩峠
佐藤さんは受験後高校に入学する前の春休みに北海道旅行に行くのだけど、そこで塩狩峠の舞台になった場所に立ち寄る。
塩狩峠とは、列車事故が起こり、そこに居合わせた主人公が乗客を救うために自分の命を投げ出すという、実話が元になった話らしい。タイトルは聞いたことがあったが、そんな話だったのか。この本の中に本文の引用があって少し心惹かれた。微妙な気分になりそうなので今のところ読む気はないけど。
続きがあるなら読みたい
この本の内容は元々雑誌で連載されていたもので、この本にまとめられた内容以降も連載は続いていたらしい。それは別のタイトルで出版予定とこの本の最後に書かれていたけれど、まだ出ていないのかな。「十五の夏」覚えておこう。
ヒューマン なぜヒトは人間になれたのか/NHKスペシャル取材班
ヒトの進化を、心の面から考えた本。人類の心が、現在のような心にどのように変化してきたか、人間と他の動物の心の違いは何か、など。
この本の内容がNHKスペシャル(テレビ番組)で放送されたはずだけれど、映像と文章では表現できるものが違うと思うので、テレビと同じ内容ではないかもしれない。
沢山いた人類、残ったのは一種
ネアンデルタール人やら北京原人やら授業で習った気がするけれど、残ったのはホモ・サピエンスのみらしい。つまり現在生きている人間の祖先はみんなホモ・サピエンスで、他は絶滅してしまったのだそうな。
それぞれの地域の人類が進化して、今の人種の違いになっているんだと思っていた・・・。学校で習ったんだったかなあ。○○人だとか、単語は覚えているけど、何がどうなったかということは全然覚えていないなあ。
優しいのは身内だけ
身内に対して利己的 or 利他的、対外的に友好 or 非友好 の組み合わせで4グループ(身内2パターン×対外2パターン=4パターン)用意し、どの集団が繁栄するか何万回もシミュレートすると、最終的に優勢になるのは身内に利他的、対外的に非友好なグループなのだとか。
先日凶悪を読んだときに、人に平気で酷いことをする人でも身内は妙に大事にするんだなあと思ったが、どうもヒトの生き残りのために刻み込まれた心のありようということらしい。現代ではあまり必要がなくなった考え方のはずだけど、そういう人は理性的ではなく、野性的というか原始的というか、きっと本能のようなものに従って生きているということなのだね。
未来について考えられるのは人間だけ
人間に近いと言われるチンパンジーでも、相手から求められれば手助けをするけれど、相手の様子を見て自発的に手を貸しはしないし、何かしてもらってもお返しをするということはないそうだ。その理由は、彼らがその瞬間のことしか考えておらず、「情けは人の為ならず」ということは考えられないからだ。
人類が未来について考えるようになった理由としては、その日暮らしの狩猟採集生活から農耕社会(作物を育てるには先のことを考える必要がある)になったことや、貨幣(長期間貯蔵しておける富)が使われるようになったことが大きく影響しているらしい。
同様に、過去や遠い場所で起こっていることなど、目の前にないものについて考えられるのは人間だけだそうな。
テレビ番組を作るって大変だ
この本一冊の内容がテレビ番組何時間で放送されたのかは知らない。4章に分かれているので4時間なのかな?きっとそんなものなのだろうけど、テレビを見る方はたった4時間だし、多くの人の記憶に長く残るとも限らないのに、取材をして番組を作るのはどれだけの労力や時間がかかっていることやら。大変な仕事だ。
- 作者: NHKスペシャル取材班
- 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
- 発売日: 2012/01/20
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野中広務 差別と権力/魚住昭
私は部落差別というものがあることをいつ知ったのだったか。社会人になってからだったかもしれない。少なくとも私の知る限り、身近にそういうものはなかったので。
場所によって違うのかもしれないが、野中さんの出身地の部落は、江戸時代に人や動物の死体処理をしていた人達が起源らしい。
この話を聞いて、その人達の子孫を何か悪く思うかというと私は全く思わない。けれど、生まれた時から身の回りにそういう人達を差別する風潮があると、多分理屈ではなくそういう気持ちが湧いてくるものなんだろう。
野中さんは部落の出身だったせいで総理になれなかったと書いてあったのだけど、部落が育った場所の近くになかった人達も、そんなことを気にするものなのだろうか。
麻生さんが何やらきついことを言ったようだけど、歳が上の方の人にとっては身近な問題なのか。
将国のアルタイル 1~19巻/カトウコトノ
一応架空の国だけど、実際の歴史も織り交ぜた世界を舞台にした、戦争と政治の話。
ちょうどつい最近読んだ本の内容と重なる部分があって、興味深く読んだ。政治面の話はまさに国家の謀略でいうところのインテリジェンスの話だし、それから自壊する帝国に帝国とは何かということが語られていたなあ、と。
主人公は、史上最年少の17歳でトルキエの将軍となったマフムート。軍人になる為の学校を、12歳で首席で卒業している。
その点は天才と言っても過言ではないのだけど、そうは言ってもまだ17歳なので、将軍になりたての頃は、国全体にとっては何が最善か、という事までには考えが至らない。それで、人としては良いことだけど将軍としては不適格な行動をとってしまう。
けれどその後は、軍事面でも政治面でも頭角を現していく。
ちなみにこの国の将軍は軍隊を率いるだけでなく、政治もやる。(絶対激務だな・・・。)
トルキエの原型は国名等の条件から考えてトルコだと思うけど、あの辺りでパシャ(将軍)、スルタン(将王)という役職があったことや将軍が政治をやっていたことを、歴史の授業で習ったのか、聞き覚えがある気がする。
周辺の国々のことも含め、この漫画は世界史に詳しければより面白いと思うのだけど、私はあまり知識がなくて残念。
主人公がトルキエにいるので、読者は主にトルキエ側からこの世界を見る事になるのだけど、対するバルトライン帝国側が悪かというとそうとは言えない。どちらも自国の為を思って行動しているだけなので。そう考えると主人公が属するトルキエが勝てば万事OKでもない。どんな終わり方をするのか。めでたしめでたしで終わるとも限らないけど。
国家の謀略/佐藤優
佐藤さんがSAPIOという雑誌で連載していた内容をまとめた本。
当初は(佐藤さんの)公判への影響と外務省からの妨害を考慮して、ペンネームを使って記事を書いていたらしい。
全体的に面白かったのだけど、短い記事がいくつも収められているので、どこがと言うとちょっと難しい。
記憶に残っていることを挙げると、
- インテリジェンス能力の高さは国力と大体比例する。
- ただしアメリカはそれほどでもない。理由は、他国より圧倒的に強く、インテリジェンス能力がなくても力で押し切れるから。
- 日本は戦前、戦中はインテリジェンス能力が高かった。
ちなみにインテリジェンスとは情報を扱う能力を指すらしい。
例えば情報を収集する、集めた情報を分析する、情報を取られないようにする、人に取り入る、こちらに有利になるよう相手に情報を出す、などの能力。
この本を仕事に役立ててくださいと書いてあり、国家間だとか規模の大きな話なのでさすがに実用的とまではいかないけれど、確かに似たようなことは仕事でよくある。
それにしても、今はもしかすると他国と比較して平和ぼけしているかもしれない日本が、インテリジェンス能力が高かっただなんて意外な感じがする。
それからこれは多分最後の方に書いてあったのでよく覚えているのだけど、古典や神話を読むとその発祥の地に住む人々に刷り込まれている考え方が分かると書いてあって、日本なら古事記を読むと良いそうだ。
歴史を学びなさいというのと同じようなことだね。
古事記ってどんなことが書いてあるのだっけ・・・確か因幡の白兎とか。ちょっと読んでみようかな・・・。